リワーク⑤ 集団生活での挫折

大部屋に移行して最初に思ったことは「活気がある」だった。

大声で皆しゃべり笑い、元気よく部屋内で過ごしている。一見するととても休職している人たちには見えなかった。

 

スタッフさんからは「今までの環境とギャップがあるかもしれない」と念を押されていたがその通りである。割と静かな少人数部屋とは大違いだった。

後に、この雰囲気になじめずせっかく移行してきたのにリワークへの通所を止めた人を何人か見ることになる。

 

今にして思えば通所していたリワークは体育会系の人が多かった。

スタッフの性格もそうで運動好きなメンバーも多くサッカーや野球のイベントも開催されていた。

割とチャキチャキとした雰囲気の元過ごすことになる。

 

実は一番最初の面談時、「どういった経緯で休職することになったか・それまで自分の人生の中で似たような環境に置かれたときはどうだったか。」

など、性格や価値観に踏み込んでストレスが限界突破した理由を探す話し合いがあった。私の場合はざっくりいうと「昔から学校生活などの人間関係が不得意で合わない人とは関わらないようできるだけ避けていた。内向的な性格からパワハラを受けても周りに早いうちから相談できず、ストレスと問題を抱え込んでしまい相性の悪い上司の扱いがうまくできず自滅した」という背景が浮かび上がった。

 

これがリワーク生活がなかなか順調にいかない理由でもあった。つまり、集団の中に入るのが怖かったのである。昔からの苦手意識に加え、直近に受けた「人前で暴言を受けたとき周りは薄ら笑いを浮かべて聞き流す人が多く悲しかった・恥ずかしかった→もう他人は頼れない」という人間不信が加速していた時期だった。

仲のいいAちゃんの後を追ってきたのは良いものの、自分の抱える問題は解決していないのである。日々を過ごす内に、この問題が目に見えてリワーク内で悪目立ちするようになってきた。