火の鳥 黎明編について

私は手塚治虫さんの火の鳥がすごく好きです❗️🐤

内容は深いから、どの程度自分が理解してるかは分からないけど💦

印象に一番残ってるのは、最初の黎明編かな。あらすじ抜きの雑感かきます!

昔と今だと、だいぶ印象の変わるストーリーです😅

 

子どもの頃、NHKでアニメ化されて見ていました。疑似親子の愛がテーマになると思ってたから、猿田彦の最期は衝撃だった。💦
一方、ナギは火事に巻き込まれてそれで…という暗示で終わりました。
子供心に、「もしかして運よく生き延びてる?なんでこの子は生死をぼかしたんだろう」と感じていた。

 

大人になって、原作読んで理由が分かった。こんなのショッキング過ぎる( ノД`)
希望→絶望の中で消えていくのも、外敵がすぐ来る栄枯盛衰の無常も感じた。
とてもじゃないけど、家族で見ていたらみんなダメージ受けてただろうな……。
物語全般に言えることだけど、結構モブキャラの命も軽く、皆どんどん死んでいきます。感情移入していた次のページで、無数の矢に射られてるなんてザラ。アニメ、その点はそうとう表現に気を使っていた気がする。

主要キャラの印象としては、

猿田彦

    昔 粗暴でえぐいことする。でもナギには父性が芽生えて息子扱いする。なんで。。?

    
    今 大量虐殺の描写はえぐすぎ。その後の彼の子孫に罪を償わせ続ける原因。
      でも、「ヒミコさまの命令だから仕方ない」と感情を抑えて
      無理に平静を装っている描写もある。だからハチの巣穴に入れられたとき、
      かつて部下に
 言い放った上記の言葉を受け入れたんだろうな。
      恐らく、敵を人間として見ない内は殺せ
るけど、共に過ごした相手には情が湧いて
      危害が加えられなくなる人。

      
   
ナギ :


昔 元気なチビッ子。逆境にも負けずたくましく生き延びようとする。
  猿田彦を父と慕い、火の鳥をめぐる争いに関わっていく。
  
 
今 結構好戦的で弓矢めちゃくちゃ上手いな!
  火の鳥の言葉を理解するには若すぎた。でも、あれだけの目にあって不老不死を求めない
  方が無理か。猿田彦への憎しみが瓦解するのが早すぎる気はする。
  グズリと暮らす姉に言った言葉が自分にもブーメランになってることに気付かないのが
  生々しい。
最期の尊厳破壊っぷりは読んでて辛い。頑張りが報われてほしかった。


子供の時は見逃していた登場人物も皆いいキャラしています。ヒミコの弟のスサノオの人格者っぷりや神話に通じる部分とか、火の鳥捕獲に成功した天弓彦のハードボイルドなカッコよさにも気付きます。
何より、ラストのウズメさんがかっこいい。本当に強い女性だなと痛感する。凄惨な戦場を後にする彼女はだれにも邪魔されない。

永遠の命について火の鳥が語った、
「不死を望むのではなく限られた人生の中で幸せな事を見つければ良いじゃないか(要約)」という言葉が印象的。寿命が大幅に伸びた現代人にも刺さると思う。

長くなりましたが、大作の初めの物語として、色々考えさせられ惹きつけられます。
初めて火の鳥を読む方も、読み返す方にもお勧めです。読むたびに違う感想が生まれるかも知れません。